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長崎市の中華街の山側にある元祖外国人居留地「唐人屋敷」において、2000年頃からエリア価値を顕在化する「唐人屋敷顕在化事業」が官民協働で進められています。

今日は、ここ数年職員と検討してきた「土神堂前広場」がほぼ完成したので現場確認に訪れたところ、観光客が次から次に御堂を見学して記念撮影されてました。これまでこうした人の流れはなかったので、まさにエリアの価値が顕在化されてきたのかなと、これまで尽力された皆様のご苦労に思いを馳せました。

広場はすでに2月のランタンフェスティバルでも会場として利用されたとのこと。今後も地域の皆様とともに育っていってくれたら思います。

そして、忘れてはならない「九州デザインシャレット2019」の演習対象地でもあったので、あの暑い日々を思い出しつつ、土神堂のシンボル性を高め、中華街側とつなげる前広場に挑めたのはあの時間のお陰だと感謝の気持ちです。もっともっといただいたアイデアは今後の宿題に。

ご縁をいただき東海長崎県人会の会報で長崎市景観専門監の取り組みを紹介しました!由布院や五島のまちづくりに参加していた20代の頃から、まちや地域は今時点で住民票がある人たちだけのものじゃないって思っていたので、こうした機会を頂けたことを嬉しく思います。長崎を故郷と思う方や長崎を愛する方にも喜んでいただけるような景観まちづくりになるようこれからも頑張っていきたいと思います。貴重な機会に感謝です。

新庁舎開業から2年余り、土木建設課等の職員と庁舎周辺の道路やその付属物のトータルデザインに取り組み、電力会社や長崎電気軌道、県警等の関係機関にもご協力いただいてきました。

その取組内容を地元ケーブルメディアの番組でご紹介した動画がYouTubeにアップされてたのでシェアします(動画がこちら)。毎回約12分のこのシリーズも今回で44回目となりました。(これまでの動画はこちらでご覧になれます)

大型事業だけでなく、こうした小さなデザイン調整を地道に積み重ねていくことが、まちの公共空間の連続性を高めます。

ただ普通にトイレ作って仕事完了、でも済んだかもしれない事業で、課内アイデアコンペをしたり、市民団体の皆様にアドバイスいただきながら建築職員が自前で設計、管理して、これからの時代に向けたトイレを実現!そして、全国レベルの賞を受賞したのは、景観専門監にとって理想的です。私も専門監協議でコメントしましたが、それはもともとのアイデアの良いところをよりクリアにするためのものでした。受賞された皆様、おめでとうございます!

詳細は日本トイレ協会ホームページをご覧ください。

先日開催された国土交通省都市局街路交通施設課主催「令和6年度 鉄道沿線まちづくり・駅まちづくり全国会議」のアーカイブが国交省HPに掲載されました。講演資料や配信動画まで全部見れます!当日は約600名の方にご参加いただき、アンケートでも90%以上の方に「良かった」と評価いただきました!全国で駅まちづくり、沿線まちづくりに取り組む皆様の参考になればと思いシェアします。

宮島口フェリーターミナル横のしゃもじ広場。フェリーや観光船の乗客と車の動線、団体バスの動線、立体駐車場へのアクセス、車料金徴収やスタッフのための施設の配置、路面電車の新駅やフェリーターミナルの商業施設、公衆トイレとの連続性など、設計時点で未確定だったり、後から追加された条件も含めてデザイン調整に多くの労力をかけながら、利活用や景観、居心地の良さに配慮した人のための広場空間を広電と県港湾の敷地に跨って実現しました。

関係者の皆様のご尽力でここまでできました。私もアドバイザーとして参加したプロジェクトなので、ちょっと手前味噌ですが、とても気持ち良い空間でした。みんなで力を合わせれば、そして、良い設計者に頼めれば、縦割りや固定観念を超えてエリアとして良い空間を生み出していくことができますね!そもそもエリアデザインを調整するシステムがなくて苦労したけど、粘り強く頑張りました!

3/10は半田市にて「知多半田駅東ロータリーリニューアル基本構想」報告会で構想の説明をさせていただきました!市民WS参加者はのべ300人以上、報告会にも約100人が参加!市民がWSを自主開催する!驚きのプロセスでした。報告会では市民が繋がり実行される実験的な市民活動のプレゼンも続き、最後の市長挨拶にも熱量が感じられました。歩みを止めない半田市のこれからがますます楽しみです!

これから気が向いた時に専門監(インハウス・スーパーバイザー)という仕事について備忘録を兼ねて呟いていこうと思います。専門監の楽しみシリーズスタート!

専門監のやり甲斐で最初に思いつくのは、やはり「職員の成長」です。成長と言ってもいくつかの段階がありますが、最初のステップは、小さなものでもなんらかの成功体験をした時に、それまで固かった表情に柔らかさが出てきて、うつむき加減だった視線が上向きに、輝いてくるようなケースだと思います。意識が変わってきたな、と感じる瞬間があります。

それは特に専門監のしつこい(めんどくさい)追求に応えながら検討してきたものが現場でカタチになってきた時に見られます。私はこの瞬間が好きです。それは次なるアイデアを生み出すエネルギー源にもなるし、時には、辞めたいと思うほど悩んでいた状況に対する希望にもなります。

長崎市ではこうした経験がたくさんありましたし、それが私にとっても専門監を続けてこれたエネルギー源でもあります。そして、就任1年半が経過した東村山市でも秋津図書館中庭や萩山公園がカタチになってきて、担当職員たちにそうした変化を感じます。長崎市だけの特有の現象ではなかったのです。

もちろんそうした成功体験を共有するプロセスを経て、担当職員と私のあいだに信頼関係が育まれることも、私にとっての幸福のひとつです。信頼関係が人を支えます。

実際にまちの環境をよくしていける自治体職員の仕事は本当はやり甲斐があって面白い。この面白さは他のことでは得られません。もちろん全部の仕事がそうではないけど、そういう可能性を経験的に知って、自分の仕事をどう面白くするか、将来的には部下の仕事も、そんな風に考えられる職員が増えていくと、自治体という組織も、そしてその地域も良くなっていくんじゃないかなと思います。

東村山市都市デザイン専門監として委員を務めつつ、事務局メンバーとともに案の検討を重ねてきた基本計画が、高見委員長から市長に提出されました!市民ワークショップやオープンハウス、市民向け勉強会、個別ヒアリング、パブリックコメントなど、丁寧なプロセスを積み重ね、皆さんの思いがつまった計画になっています。来年度以降実現に向けてより具体的な議論を進めていきます!

完成した基本計画は市ホームページからご覧ください。