2021.01.04 01:18【COLUMN】一病息災:コロナ禍で明けた2021年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。コロナ禍で明けた2021年。この時間をどのように過ごしていったらいいのか、いつもどこかで考えています。ふと、昨年5月ステイホームで飛行機が飛ばす、車が減った時、空は見たことがないほど澄んでいたことを思い出しました。あの時気づかされた何かを忘れてしまってた、とも。年末にギックリ腰になった時も、神様が休めと言ってるんでしょう、とか、一病...
2017.12.14 00:12【COLUMN】「景観に配慮する」とは?「景観」は「地に立ってみる環境のながめ」(中村良夫)である。すなわち、「地に立って」=「現場に立って」、「みる環境のながめ」=「全体をみる」であろうから、「景観に配慮する」とは「現場に立って全体をみる」ことで見えてきたものに配慮することだろう。つまり、色をダークブラウンにするとか、舗装を石にするとか、そういうモノの形態とか意匠を一律で規定するものではない。むしろ、現場に立つ、全体をみる、という技術...
2017.10.11 15:43【COLUMN】東北の復興現場を訪れて感じたこと昭和40年代から全国で一様に進んだ中心市街地の衰退の外的理由のひとつに「車の普及」とそれによる「郊外の成立」があることは今更いうまでもない。つまり、それは国民の移動手段とライフスタイルの変化による、まちと人との関係性の変化と向き合うべき課題である。にもかかわらず、我が国の多くの中心市街地活性化事業では、それを単なる「経営改善」「テナント誘致」「拠点施設整備」として商業的施策が展開されてきたことが、...
2017.06.04 16:18【COLUMN】プロポーザル審査会の継続について五年くらい前からプロポーザルの審査に関わることが増えてきました。多くの場合審査会は審査プロセスが完了するとその役割を終えて解散することになります。その際、市民や専門家が集まって集中的に議論し、良い意見がたくさん交わされるのにもったいないなと感じることが多くあります。これまでの(そんなに多くない)経験では、審査会メンバーが引き続きその後の検討プロセスに関わった方が、プロジェクトの成果が上がるように感...
2017.05.29 13:54【COLUMN】これからの土木の役割について『半市場経済」を読んで。土木や都市計画の分野から「経済」を考えると「経済活動を支える優れたインフラを整備するのが私たちの役割である」ということになる。道路や鉄道、空港、港湾、河川、公園等を整備し、区画整理や再開発を行って土地をつくって、戦後日本の経済成長を支えてきた自負もある。とりわけ景観の分野についても、日本にとって大事な産業になりつつある観光産業を支えるインフラ整備の文脈で取り組まれることが多く、構造的には類似してい...
2016.10.11 15:34【COLUMN】風景デザインとは何か:「喪失」から「希望」へ2011年12月に風景デザイン研究会主催の風景デザイン便りに寄稿した文章を転載します。「喪失」から「希望」へ 山が削られ住宅地がつくられる。水田が造成されて大型ショッピングセンターができる。かつてはそこに未来への希望があったのかもしれない。いや、今でもそこには人が集まり、笑顔がある。しかし、私たちはすでにその限界に気づいている。そこで消費されているものや失われていくものを意識せずにはいられない。そ...