PROFILE
地域計画家
博士(工学)
技術士(建設部門)
一般社団法人 地域力創造デザインセンター 代表理事
東村山市都市デザイン専門監
筑後市都市デザイン専門監
日経コンストラクション1/22号「俺たちが土木を変える! 編集部厳選、次代を切り開く10人のテクノロジスト」(2018)
由布市市政功労者表彰(地域振興功労)(2015)
もっと福岡 よかもん市場「福岡ものづくり絵日記 vol.7」(2020)
1977年生まれ。東京大学景観研究室修了後、(株)アトリエ74建築都市計画研究所、九州大学景観研究室、九州大学持続可能な社会のための決断科学センター准教授を経て、2020〜2022年度に同センター特任准教授。2013年度より長崎市の公共事業全体のデザイン監修と職員育成を行うインハウス・スーパーバイザー(ISV:庁内監修者)「長崎市景観専門監」に就任。2020年4月に「一般社団法人地域力創造デザインセンター」を設立して代表理事に就任。さらに、2023年7月に「東村山市都市デザイン専門監」に就任。2024年7月に「筑後市都市デザイン専門監」に就任。
分野横断、連携協働、戦略的な政策実施がより一層求められる時代、「対話」と「デザイン」による「地域力の創造」を支える専門家として活動。特に、自治体の公共事業における市民、行政職員、専門家の協働、庁内横断的な体制によるプロジェクトの「マネジメト」「ディレクション」を専門としており、これまでも様々な自治体のまちづくりプロジェクトにおいて統括ディレクターや総合コーディネータを務めている。
市町村・県・国による公共空間整備におけるエリアデザイン調整、地区のまちづくり計画策定、交通社会実験、市民協働、総合計画策定、都市計画マスタープラン、景観計画、夜間景観、中心市街地活性化事業、歴史まちづくり事業、文化的景観等、幅広いテーマに取り組んでいる。
インハウス・スーパーバイザー協会代表、風景デザイン研究会幹事、総務省地域力創造アドバイザー、長崎県美しい景観形成アドバイザー、大分県景観アドバイザー、佐賀県美しい景観づくりアドバイザー。
2024年度に参加する主なプロジェクトは、長崎駅周辺整備事業(長崎市)、長崎居留地歴史まちづくり(長崎市)、西鉄大牟田線連続立体交差事業高架下活用(大野城市)、西鉄柳川駅周辺整備事業(柳川市)、田川後藤寺駅周辺整備事業(田川市)、甘木駅周辺整備事業(朝倉市)、天ヶ瀬温泉街復興まちづくり(日田市)、東村山駅周辺整備事業(東村山市)、久米川駅周辺整備事業(東村山市)、知多半田駅東ロータリーリニューアル構想(半田市)等。
その他、太宰府市都市計画審議会会長、太宰府市総合戦略推進委員会(まちづくりビジョン会議)委員、唐津市景観まちづくり専門家会議委員長、鹿島市歴史まちづくり協議会委員、佐賀県景観協議運営会議委員長、九重町景観計画策定委員会委員、四国遍路・重要文化的景観検討会委員、半田市市長特任顧問評価委員会委員等を務めている。
お悩みのこと等があればお気軽にご連絡ください。お問い合わせはメールでお願いします。
takaotadashi[a]icloud.com([a]を@に変更)
主な取組み実績
■長崎駅周辺整備事業デザイン監修
新幹線開業にともなう長崎駅周辺整備事業(区画整理事業、連続立体交差事業、新幹線建設事業)に平成25年度から関わる。長崎駅周辺エリアデザイン調整会議委員、長崎駅舎・駅前広場等デザイン検討委員会委員、作業部会長を務めながら、長崎市景観専門監としてもデザイン監修と調整を行なっている。2020年3月に連続立体交差事業による在来線・長崎駅(写真)が開業、4月に西口駅前広場開業、2022年9月に西九州新幹線開業、2023年11月アミュプラザ新館開業しており、2026年度東口駅前広場完成予定。
『新建築』第98巻7号掲載(2023.5.1)
■環長崎港夜間景観向上計画&長崎まちなか夜間景観刷新事業の監修
長崎市の交流産業の核コンテンツである「夜景」の進化を目指し、市民参加によるマスタープラン策定、国の景観刷新支援事業を活用したまちなか約50箇所(眼鏡橋、大浦天守堂、平和祈念像等)の夜間照明刷新事業全体を面出薫氏+(株)LPAにデザインしていただき、長崎市景観専門監としてそのプロジェクト全体の監修を行ないました。
「長崎市の歴史文化を生かした夜景まちづくり」が「都市景観大賞景観まちづくり活動・教育部門大賞(国土交通大臣賞)」受賞/「長崎市まちなか夜間景観整備」が「土木学会デザイン賞2021優秀賞」受賞/「環長崎港夜間景観整備 平和公園地区」が「照明デザイン賞2020入賞」受賞
■長崎市新庁舎
2023.1.4に開庁した長崎市新庁舎について、基本設計、実施設計、施工段階における監修を行いました。基本設計段階では、疑問の声もあった新庁舎建設について、市民ワークショップと市民シンポジウムを丁寧なプロセスとプログラムによって開催し、その理解を広げるとともに、市民意見を設計に反映するコーディネートを行いました。実施設計、施工段階では、市長応接室や1階や19階の情報発信スペース、外構広場や前面道路等のデザインについて監修を行いました。
『新建築』第98巻6号掲載(2023.4.1)
■長崎市恐竜博物館+長崎のもざき恐竜パークの監修
長崎市南部にある野母崎地区田の子に建設された長崎市恐竜博物館(2021.10.29開業)と長崎のもざき恐竜パークの施設配置計画、設計、施工の各段階において景観専門監として監修を行ないました。2015・2016年度に長崎市によって開催され、高尾が全体ファイシリテーションを務めた「野母崎の未来を考えるワークショップ」でいただいた市民意見(野母崎全体への波及、海への眺望の重視等)を踏まえ、関係部署とデザイン調整しながら、博物館や公園等のトータルデザインを実現しました。
■長崎市稲佐山スロープカー(車両、駅舎、軌道、トイレ等)デザイン監修
稲佐山中腹駐車場から展望台をつなぐスロープカーは、車両を株式会社KEN OKUYAMA DESIGN、ふたつの駅舎を(株)MORアーキテクツにデザインしていただきました。長崎市景観専門監として車両、駅舎、軌道、トイレ等のトータルデザインの監修を行いました。
■出島表門橋・表門橋公園デザイン監修
長崎市が1951年から取り組む百年事業「出島復元整備事業」の一環として整備された出島表門橋・表門橋公園のデザインを監修した。デザイン検討委員会の企画、設計者選定プロポーザルの企画、検討委員会委員、検討WG座長、施工現場におけるデザイン管理等を行い、一貫して関わった。2017年11月完成。
『新建築』第93巻1号掲載(2018.1.22)/『橋梁と基礎』2017.12号掲載/『日経コンストラクション』第682号「土木のチカラ」掲載(2018.2.26)/ 出島表門橋が「グッドデザイン賞2018」受賞/出島表門橋が「平成29年度土木学会田中賞」受賞/第21回長崎市都市景観賞公共施設部門受賞/出島地区が「都市景観大賞都市空間部門大賞(国土交通大臣賞)」受賞(2021)/DEJIMABASEが「令和3年度地域づくり表彰審査会特別賞」受賞
■遠藤周作文学館「思索空間アンシャンテ」デザイン監修
遠藤周作文学館にある喫茶室を思索空間としてリニューアルする事業のデザイン監修を行なった。「アンシャンテ」の名付け親である遠藤周作夫人の思いを尊重し、来訪者が自分と、風景と見つめ合える空間として整備した。2018年7月の「潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録にあわせて開業。
■鍋冠山公園展望台および周辺 デザイン監修
老朽化した展望台の再整備事業のデザイン監修を行なった。当初の事業目的であったバリアフリーをクリアした上で、長崎湾が広く見渡せ、世界遺産の構成資産が5つ眺められる眺望の特徴を生かした計画、設計としている。2016年4月完成。
『日経コンストラクション』第666号「土木のチカラ」掲載(2017.6.26)
■深堀ふれいあ広場 デザイン&市民参加プロセス監修
長崎市役所深堀支所に隣接する県警アパート跡地を駐車場&市民広場として整備した事業。地区住民が参加した市民ワークショップでの計画・設計検討プロセス、および、基本設計・実施設計・施工段階におけるデザイン監修を行なった。2017年4月完成。
「民・学・官が一体となった歴史ある住宅地「深堀地区」の景観まちづくり」が平成30年度都市景観大賞「景観まちづくり活動・教育部門」優秀賞受賞
■稲佐山電波塔ライトアップ デザイン監修
稲佐山山頂にある3本の電波塔のライトアップのデザイン監修を行なった。日常色は色温度を変えて夏期間と冬期間の2種類、それ以外に長崎市の歳時記にあわせたライトアッププログラムを取り入れている。稲佐山からの「見下ろす夜景」に加えて、長崎のまちから「見上げる夜景」という新しい夜景カテゴリーを生み出した。2016年4月完成。
長崎市都市景観賞奨励賞(夜間景観部門)(2017)
■西鉄柳川駅周辺整備事業 市民参加コーディネータ&デザイン監修
西鉄柳川駅周辺整備事業(駅前広場、東西自由通路整備)のデザイン監修および市民が参加した計画・設計検討ワークショップのコーディネートを行なった。デザイン検討委員会委員。2015年3月開業。
都市景観大賞景観まちづくり活動・教育部門大賞(国土交通大臣賞)(2015)/グッドデザイン賞(2015)/日本都市計画学会九州支部九州まちづくり賞(2016)/『日経コンストラクション』第640号「土木のチカラ」掲載(2016.5.23)/『建築ジャーナル』No.1246「地域の話題 福岡」掲載(2015.12)
■由布市ツーリストインフォメーションセンターおよび由布院駅周辺整備 総合監修
JR由布院駅に隣接して整備された由布市ツーリストインフォメーションセンター(TIC)の設計者選定プロポーザルの企画、選定委員会委員長を務めるとともに、JR由布院駅周辺交通計画、駅前広場や道路のデザインの検討を監修した。TICは坂茂建築設計、交通計画はモビリティデザイン工房(五十嵐氏)、土木デザインは小野寺康都市設計事務所。2020年7月事業完了。
『新建築』第93巻5号掲載(2018.5.1)
■JR肥前浜駅および周辺整備 総合監修
JR肥前浜駅を増改築、駅前広場を再整備し、市民の活動と憩いの拠点とする事業のデザイン監修を行なっている。駅舎基本設計は佐賀大学 三島伸雄教授・平瀬有人准教授、駅前広場は建設技術センター、Takebayashi Landscape Architects、風景デザイン工房。
■久留米市 五穀神社横園路改修整備デザイン監修
西鉄久留米駅から久留米アリーナへの動線として再整備された園路のデザイン監修を行なった。市職員の自前設計で、職員とともに現場協議を繰り返した。鬱蒼した空間が開放的で、歩きやすく、気持ちのよい空間へ大きくリニューアルされた。
■福島県双葉郡川内村「町分地区景観づくり構想」
東日本大震災、福島第一原発事故からの復興創生まちづくりに取り組む福島県双葉郡川内村において、村の中心部である町分(まちわけ)地区の住民で構成した構想策定委員会の委員長を務めるとともに、委員会での議論を踏まえて「町分地区景観づくり構想」を提案、住民説明会やパブリックコメントにも村職員とともに取り組み、2020.3にとりまとめを行なった。2020年度はより具体的なガイドラインを策定し、その後事業化を予定している。
■日南市中心市街地活性化事業チーフディレクター
日南市中心市街地活性化事業(平成24〜28年度)のチーフディレクターを5年間務め、50を超える関連事業を、事業プロセスを含めてトータルコーディネートした。全国的に著名となったテナントミックスサポート(TMS)事業の全国公募を企画し、TMS事業委員会委員長としてサポマネ・キトーを選定した。詳細は市HPの事業報告書を参照。
油津商店街振興会が経済産業省により「はばたく商店街30選」に選定(2016)/多世代交流モール(油津yotten+油津食堂)(設計者:水上哲也)が平成28年日本建築士会連合会賞優秀賞受賞
■五島列島久賀島(ひさかじま)景観まちづくり計画(世界遺産登録・重要文化的景観選定関連)
潜伏キリシタン関連遺産の世界遺産登録を目的とした五島列島・久賀島の重要文化的景観選定に向けた調査研究および景観計画策定を行なった。過疎化が著しい離島の活性化を目指し、世界遺産登録を契機とした「久賀島景観まちづくり計画」(2009年度)を島民によるまちづくり協議会をコーディネートしながら策定し、民泊、体験プログラム、島留学等の島民の活動につながっている。
日本都市計画学会九州支部九州まちづくり賞(2016)
■由布院 湯の坪街道周辺地区景観計画・景観協定・紳士協定
観光客を目的とした出店による地区景観の混乱に歯止めをかけるために設置された地区住民委員会の活動を専門家としてサポートし、現地調査に基づき景観ルール案を策定。景観計画、景観協定×3、紳士協定の5つのルールを地区として合意し、出店者と協議を重ねている。事務局メンバーとして運用もサポートしている。2008年10月施行。
「由布院・湯の坪街道潤いのある町並みの再生」が土木学会デザイン賞奨励賞(2010)
■由布院盆地景観計画、ゆふいん建築・環境デザインガイドブック増補改訂版
地区住民約30名で構成された「湯布院景観協議会」での約3年間、30回にわたる協議のアドバイザーを務め、由布院盆地計画計画案を策定。2000年に観光協会が中心となって作成された「ゆふいん建築・環境デザインガイドブック」の改訂作業を行い、これを由布院盆地景観計画の景観形成方針に位置付けた。景観計画施行に向けた住民説明会の開催についても市事務局をサポート。2013年12月施行。
■第二次由布市総合計画【基本構想+重点戦略プラン】策定トータルコーディネータ
第二次由布市総合計画策定のトータルコーディネータを務め、策定プロセスにおける若手職員の育成を目的とした庁内検討体制の企画、テーマ別WGのアドバイザー選定を行い、各WGからの成果の監修、調整、統合作業をコーディネートした。
■国、県、市町村における職員研修の企画、講師の経験も豊富
景観まちづくり、公共施設デザイン、市民参加等をテーマとして、講義、演習、ワークショップ等、様々な方法での研修を行なってきている。